「ベンチャー企業」を支援して

今から15年くらい前の話ですが、ベンチャーブーム真っ盛りの時代にベンチャー向けのファンド設立に奔走しておりました。その頃私も創業して数年が経ち、ほぼ事業が安定期に入りつつあり、社会貢献を含めて自分の事業とは別に報酬なしのボランティアで、何か日本経済の起爆剤になれるような大きな事業のお手伝いをしたいと常日頃から考えておりました。

ファンド設立の発起人の方は、ビジネスでも大成功をおさめ、経済人なら誰もが知っているような著名な方で、その方からお声をかけていただき、他4名の社長と税理士と弁護士の先生と計7名でスタートを切りました。私は自分のビジネスに近かった若い伸び盛りのベンチャー企業の支援を引き受けました。私の主な役割は投資先の社長と行動を共にし、成長戦略を描きながら、具体的なその戦術やアクションプランの策定・実行、また増収増益のための販路拡大や安定経営のための取引先の分散や再選定、そして営業マン達の研修・育成でした。

当時、我々の立ち上げたベンチャー向けファンドの設立は日経新聞をはじめ、テレビや雑誌等、様々なマスコミにも取り上げられて、華々しいスタートとなりました。第1号ファンドから第2号ファンドまでの一部を担当させていただき、約5年間で数十社のベンチャー企業に投資をしてまいりました。

「事業スタート」のありかた!!

今振り返って見ると、事業スタート時の半分以上が「ビジネスモデルありき」の会社で、その事業やスタイルが時流に合っていて、なおかつマスコミにも取り上げられやすい特許性や斬新性などの内容だと、ある程度のラインまでは成長するものの、そこから店頭公開や上場までは私が経験した中では2社しか出ておらず、その他のほとんどの会社が、マスコミのおかげで、ある程度は有名にはなるものの、競争が激しい分野では、そう長くは順風満帆な時期は続かず、時には「ビジネスモデル」そのものを見直さなければならない事態も多く生じてくるものでした。

成功のキーワードは、事業モデルではなく、「仲間との絆」でした!!

この頃私が学んだのが、この「事業ありき創業タイプ」だと、事業そのものに魅力を感じて集まってくる人達はいるものの、万一その事業プランが自分たちの当初思い描いていた方向性から外れると、ごっそりとみんなで会社を辞めてその仲間達とそこから同じようなビジネスモデル(いわゆる二番煎じ)で独立され、抜けられた会社は建て直しがきかず、なかなか難しい末路をたどるものでした。その中でも柔軟にビジネスモデルを変えて、いかなる障害にもビクともしない鉄の結束力のある会社は、「事業ありき」ではなく「人ありき」からスタートした会社でした。

その上場を果たした2社もたまたまですが、スタート時とは全く違うビジネスモデルで成功を収め、創業メンバーも未だに役員や幹部として敏腕をふるっております。

「事業ありき」ではなく、「仲間ありき」からのスタート

我々もはじめは、どんな事業をやるのかさえ決まっていませんでした。

ただ決まっていたのは、この仲間達と「なにか」を共に考え、成功を信じて突っ走っていくことだけ、
この仲間となら、「喜怒哀楽を共にし、何かを成し遂げられるのではないだろうか」という漠然な熱い思いだけ…

人は一人では、何もできない。

「一人で見る夢は、実現できない夢」でしかないけれど、

「みんなで見る夢は、いつしか現実のもの」となる。

そう信じて、今までもこれからも突っ走って行きたい。

当初、私はあまり飲食店からスタートするイメージはありませんでした。

なぜならば、投資効率は悪いし、参入障壁が低い分、競争が激しくリスクが高い、またターゲット人口は限定的だし、労働集約型事業なので、ITビジネス等に比べ伸びシロがそんなにあるわけではない・・・

ただ事業としては、非常に分かりやすく、スタート直後から成果も見えやすい。

初期投資を極力まで抑えた、居抜き物件でのスタートも検討しましたが、我々の定めるターゲット層のニーズを満たせる物件がちょうどいいタイミングとこちらの希望の条件ではなかなか見つかるものでもありませんでした。

そんな数々の議論を重ね、数ある事業の中から飲食を選んだ決定的な理由は、実にシンプルなものだった。

この不景気の中でも、日常ほっとできる空間を少しのぜいたくでかなえられる場を提供できる

それが飲食の良さであると考えたからだ。ただ空腹を満たすだけの飲食店ではなく、「ほんの少しの時間でいいから、幸せな空間を提供し、お客様と共に幸せになりたい」、そんな日常の「ささやかな幸せ」を糧にこの仕事の楽しみを見出していこう、「仲間達」や「お客様」と共に・・・

「ビジョン策定」

世の中、不況・不況で政権も混沌としており、巷には明るいニュースもあまりない。

東日本大震災の影響で、さらに消費マインドの低下にも拍車がかかり、外食で上場している主要35社の中でも、13社が、その月は2ケタ減になっていた。

各世帯に実質的な経済ダメージもあるかもしれませんが、「意識不況的」(世の中のニュースや風潮に影響を受けて、実質的な収入ダウンがなくても、お財布のヒモだけがかたくなること)な部分もあるように感じられる。
それなら「たかが飲食」かもしれませんが「されど飲食」と言われるように、その地域を元気にするために、どこまでできるか挑戦してみようではないか。 そして、小さい影響力かもしれないが、

「我々のビジネスにかかわる全ての人間を幸せにできる企業」を目指して頑張っていこうと・・・

これが我々の今後の事業策定のビジョンとして定めたのだった。

そこから飲食店のあらゆる業態の調査や戦略立地の選定、得意のマーケティングを駆使した店舗開発がはじまったのであった。

まずは、戦略立地の選定を「都心部」か「ローカル(郊外型)エリア」か「商業施設」かの選択の議論からだった。
また、我々のプロジェクトの予算の範囲内で考えれば、オオバコ(大規模店舗)は有り得なく、創業店舗はごく小さな小型店舗での展開しかないという結論に達しました。そのほうが密度の濃いサービスもできるし、「理念」や「この事業に対する想いや情熱」をみんなで共有しやすいので・・・

そこで、何度にもわたるマーケティングデータの分析結果、勝算が高い(競合が少なく、マーケットに飲食ニーズがある)と思われる解答は、ローカルエリア(最寄り駅が遠い・国道沿い等の車で立ち寄れるタイプロードサイド型のお店ではない)で、最寄り駅から徒歩圏内(3分以内)で、駅周辺1km圏内に集合住宅が密集している地域の「ローカルエリア(郊外型)」タイプのお店だった。
その飲食ニーズとして、お客様アンケートからでてきた答えは、

【「次世代の地域密着型レストラン」】

今から数年前に何度となく実施した「3万人を超える地域住民の方からいただいたアンケート」から導き出された答えは、「みんなが楽しめるレストランに行きたい」というものであった。
この結果を見て私の頭に浮かんだのは、「次世代のファミリーレストラン」のようなものだった。
なぜ、あれだけ全盛を期していた、ファミリーレストランの代名詞であった「すかいらーく」がなくなったのか・・・
その答えがここにあるように思えた。

3世代が共生しているローカルエリアでは、おばあちゃんは「うどん」を食べたくて、おじいちゃんは「和食をはじめとしたお寿司やおそば」を食べたくて、お母さんは「ピザやパスタや焼き立てパン、または子羊やフォアグラ」を食べたくて、お姉ちゃんは、流行りの「スイーツ」や「デザート」を食べたくて、弟は「カレーやハンバーグ」が食べたくて、お父さんは、自宅近くで終電を気にすることなく、こっそり「都会の地下にあるような隠れ家バーで自分の時をこっそり過ごしたい」この混在したニーズをどのように埋めるべく業態開発を行っていけば良いのか・・・

求められている業態開発は「選択と集中」や「業態の絞り込み」等の差別化が強調された「尖った」ものではなく、広く浅く、そして専門的要素が散りばめられている次世代のファミリーレストラン(何でも屋)への挑戦だった。

「1000分の1の確率」

今までなかった飲食業態を新しく作り出し(マネ業態ではなく)、その業態が盛業し続け20年以上続く確率・・・
ほとんどの飲食チェーン店は、流行りの業態を全国から探し出して、それをマネし、研究して上でそのまま出したり、   少し変えたりして、世に送り出していくものなのです。
そのほうが新たな業態をやるよりも失敗の確率ははるかに低いし、そのお店がテストマーケティングしているようなものなので、社内的にもそのお店を見に行き、流行っている写真を撮って来たほうが説得力もあるので・・・

だが、そこには大きな落とし穴があり、表面では見えない部分(例えば、そのお店の周りの競合店の状況やその土地の歴史、またその業態が生まれるストーリーや特別なディプロマを持った料理長、さらに独自の料理方法や特別な仕入先や徹底した研修制度や企業理念などなど)はマネできず、その表面だけをマネしてもなかなかうまく行かないのが現状の飲食チェーン店の現状なのです。

でも、最初からマネして楽な道を探って行くと、今後新業態の開発は、ずっとマネをし続けなくてはならなくなる。
皆の意見は、マネやパクリを繰り返して行くことは、社内的にはモチベーションを下げ、対外的にも、あまり自慢できるものではない。
それならば、徹底的に調査やモニタリングを繰り返し、数字上で拾えるものと、お客様と接して体感的に得られるものを融合して、新たなモノを生み出して行こうと・・・

また、どこの外食企業の経営者も大体そうなのですが、自分の集めた情報の中で、「自分でやりたいような業態」や「やれるような業態」を考え始めると、アイディアがどんどん湧いてくるので経営者は楽しくてしょうがないのだろうが、後継者は育たず、その経営者の勘や感覚が鈍ると市場ニーズと合っていない業態になってしまう。
生涯現役タイプの経営者が多く、いかに部下に権限委譲をしながら部下を育てていくことが、この業界の活性化と若返りにつながると我々は考えている。

創業の今だからこそ、あえて難しい道を選び、ゼロから作る業態開発力を養うチカラを皆でつけておきたい。
我々には、「マーケットを読み、戦略・戦術を具体策に落とし込む知恵や実行力」そして「お客様に向き合う誠実な心とホスピタリティ溢れるサービス力」を兼ね揃えているのだから・・・
また、忘れてはならないのは、この「ふじみ野」というローカルエリアをテストマーケティングの戦略立地に定めた理由・・・

それは、

◆都内の洗練された感覚を持ちつつも、恵まれた住環境を優先した優良顧客が多く住んでいること。
※池袋から特急が停まる最初の停車駅であり、ふじみ野駅から半径1km圏内の住民の可処分所得が、全国平均より数ポイント以上高いこと(また、世帯年収で1500万円以上の層が全国平均の数倍以上もいる)

◆他社競合店の参入障壁が高い。※ローカルエリアにしては地価がとても高く、なかなか駅前周辺では飲食店が盛業できる環境(坪単価が高過ぎるので、客単価を上げたいが相場感的にそれも難しく試算上合わない)ではない。

◆世帯数と飲食店数を比較した場合、通常の数式に置き換えてもあきらかに飲食店の数が不足している。

◆ふじみ野駅の乗降客数が年々増加している(この沿線で志木~東松山までのほとんどの駅が減少傾向にある)

◆ふじみ野エリアのこども人口が年々増加している。(通常の周辺駅は、少子高齢化のため減少傾向にある)

◆有楽町線の乗り入れで「銀座方面」や副都心線の乗り入れで「渋谷方面」等、都内へ直結しているので、都心への通勤人口が高く、都内の一流店や人気店のクォリティや流行の飲食店への関心が高いため、飲食店を見る目は通常のローカルエリアよりも厳しいのは、アンケートの要望欄からも伺えた。(これは、都心の競合が多い中、腕を磨いてきた我々にはチャンス)

以上が、戦略立地に定めたごく一部の理由である。

要するに、「ローカルエリアの中でも都心部のお店を良く知っている目の肥えたお客様をどのようにして満足されることができるのだろうか?」

通常の業態開発であれば、市場調査をはじめ、料理やサービスを絞り込み、いかに差別化部分を明確化させてからのスタートから始めるのがセオリーだろうが、このローカルエリアに関しては、この考え方は通用しないのは分析結果から見ても明白だった。

では、どうすれば良いのだろうか?

「それは、我々の事業発想であるマーケティングの原点に戻り、市場の声(この場合は、お客様になりうる地域の方々の声)を集めよう」これが、我々の「モニタリング戦略」(当初は営業をせずにモニタリング(無料お食事会)を繰り返し行い、直接ご意見を聞いてお客様が本当は何を求めているのかを伺い、その「本音の意見」に耳を傾け、それをお店の「ソフト」と「ハード」に落とし込んでカイゼンを繰り返していく・・・
この時より、「この地域の住民の方(お客様)にとって最高のレストラン(プライベートレストラン)を創りたい」と思い、ここから我々の本当の挑戦がはじまったのであった。

通常、飲食店(創業時の1店舗目として)をはじめる場合は、

1.自分が得意で調理できるメニューを中心にお店(業態)をやる
2.自分の好きな料理や味を研究または修業先にて勉強し、そのメニューを反映させたお店(業態)をやる
3.自分の現在の職場で出している料理を少しアレンジしたりして、慣れたメニューでお店(業態)をやる
4.自分の勘や感覚を信じ、その地域で流行りそうなお店や流行っているお店を研究し、そのようなお店(業態)をやる
5.自分の前からやりたかったお店(業態)をやる(料理人はあとから募集する)

大体が上記の理由で、お店を始めるようですが、
お店を開店されるスタート時に、果たしてそこにお客様としてご来店される方々の「ご意見」や「ご要望」は、
どれだけ反映されているのだろうか?
ほとんどが、開店後にお客様のご意見を聞きながら、変更や調整をかけて行こうというものでしょうが、我々は、それでは遅いと考えたのです。

なぜならば・・・

郊外店は、ターミナル駅近くの都心部の店舗とは違い、ごく限られた地域の方がターゲットとなります。
また、店舗周辺の昼間人口や店前通行量が都心と比べ圧倒的に少ないものです。ところが、オーバーストア(似たようなお店が一定地域内で乱立している事)ではない分、ある一定以上の広告宣伝を打てば、開店時のOPEN景気はすごいものがあります。
その一番お客様が来店される開店時に、そのお店がある地元の方々との相場観や価値観に乖離があると、打ち上げ花火のようにその後の来客にはつながらず、都心部よりも口コミの伝染能力が高い分、廃れていくのも早いものなのです。

では、どのタイミングでお客様のご意見やご要望を取り入れれば良いのでしょうか?

そこで我々は、いわゆる「自分がやれるお店」や「自分のやりたいお店」ではなく、マーケティングでいう、「マーケットイン・マーケットアウト/プロダクトイン・プロダクトアウト」的マーケティング理論に基づき、そのレストランがある地域の『お客様の声から生まれたレストラン』を創っていこうと・・・

それは「リアルなお客様(実際にご来店される方)が望んでいるレストラン」、
または「その方々が行きたいと願っているレストラン」を創ること。

とかく、「自分たちがやりたい事」や「やれる事」を優先してしまいがちだが、それではお客様に受け入れられるかどうかは、「やってみないと分からないという」という非常に不安定で曖昧なものになってしまう。

融資枠の限度額を満額借入れることにこだわった

我々は、1店舗目から事業として考えておりましたので、しっかりとした事業計画を描き、収支計画書を作り、大手の都市銀行でプレゼンテーションをして、我々の戦略を聞いていただき、融資額の限度額まで満額借入れて事業スタートを切りたい。

その限度額満額融資に、こだわったのは、この不況下で金融機関が融資の限度額まで満額貸してくれる事業モデルは、ほとんどないのが現状だという事が分かっていたからなのだ。
そうであれば、最も難しい目標をクリアしてスタートを切りたい。またそうでなければ、勝ち目がないと思ったからだ。

数千万円を超える融資額を、借り入れるということは、当然ながら利息を付けて返済をしなければならないということ。おのずとスタッフにも緊張感が伝わり、日々お客様を喜ばせるための営業やカイゼン行動を実行していける。
また、着実に返済の実績を積むことで、2店舗目、3店舗目の時に銀行が助けてくれるかもしれないが、なるべく返済比率等の固定費率を低くし、日々損益分岐点を下げる努力をしなければならない。

どうしても事業の性質上、自己資金だけで多店舗展開が難しいのがこの飲食店の難点でもあるので、今後はアライアンスを他業種の企業と組んで出店コストを抑えたモデルの構築を策定していきたい。

~プロジェクト始動~

まず、地域に住まわれるお客様からアンケートやご意見をいただき、その回答結果を分析しながら、最大限その声に応えていくよう努力しながら、お店を創っていく。

また、ターゲット層は、店舗規模も考え、より「富裕層」へフォーカスしてアンケートの再実施をし続けました。

そのアンケート結果の飲食業態は、居酒屋でもラーメン屋でも良かったのですが、「レストラン」と答えが出た以上は、3年後に照準を合わせ、一流のレストランへの修行やそのために必要な価値観を共有できる新たな仲間を集め、同じベクトルに向かい夢を語るところからこのプロジェクトは、始まりました。

まずは、このプロジェクト実現のためには・・・

「お客様のご意見に耳を傾けながら、それらを1つ1つ形にしていく事」
地味のようでいて、とても大切な事。

3万件のご意見を集約し、いただいた要望を洗い出して業態の骨子を組み立てて行った。

【以下、お客様アンケート(Q:自宅近くで実際に行ってみたいレストラン?)から抜粋したご意見の一部となります】

◆本格的なお料理を楽しめ、気軽に普段着で行けるようなレストランに行きたい(30代男性)
◆地元の野菜をふんだんに使ったお料理が食べられるレストランに行きたい(50代女性)
◆愛犬と一緒に行けるレストランに行きたい(40代女性)
◆都内にあるようなオシャレな雑貨を店内で売って欲しい(20代女性)
◆子供のお友達をみんな呼んでお誕生会をやれるようなレストランが欲しい(30代女性)
◆デートで行けるようなおしゃれな雰囲気のレストランで、大切な記念日とかに彼女を喜ばせたい(20代男性)
◆家族や親せき、または職場のお祝い会ができるようなレストランにして欲しい(50代男性)
◆お料理に合ったお酒を提案してくれるソムリエのような人がいるレストランに行きたい(40代女性)
◆休日の朝は早起きをして、おいしい焼き立てパンが食べられるレストランに行きたい(20代女性)
◆モーニングが食べられるお店がないので、朝早くから開けてくれるお店に行きたい(70代女性)
◆今までになかったディズニーランドのような感動させてくれるサービスのレストランで癒されたい(30代女性)
◆テラスなどでお茶しながらケーキを食べたい(20代女性)
◆友達に知っていて自慢できるような隠れ家レストランに行きたい(20代女性)
◆とにかく料理がうまいことが第一条件、あとはリーズナブルにお願いします(30代男性)
◆お酒をワインから焼酎・カクテルまで充実させて欲しい(40代女性)
◆おいしい焼き立てパンが食べたい(30代女性)
◆安いお店はたくさんあるので、ある程度の料金で一流のサービスを受けてみたい(50代女性)
◆子供も連れて行けるような気軽でフレンドリーなレストランがいい(30代女性)
◆お誕生日には世界の三大珍味を食べみたい(10代女性)
◆クリスマスには七面鳥の丸焼きを食べてみたい(10代男性)
◆メニューになくても好きな料理を作ってくれるお店(30代女性)
◆会社帰りに自宅近くで隠れ家のようなゆっくりくつろげるダイニングバーに行きたい(40代男性)
◆季節ごとにイベントなどを開催して欲しい(20代女性)
◆こども(赤ちゃん)に冷たいレストランが多いので、あたたかく迎えて欲しい(20代女性)

などなど・・・

専門の解析ソフトを使い、多角的に解析した結果導き出された答えは、「食べ物の何でも屋さん」のようなお店で、何屋か分からないお店でした。

また、「富裕層」の中でも、さらに「その上の富裕層」をターゲット層に再設定し、アンケート調査を行った結果、新たな発見もありましたが、前回の結果とそう変わらない内容となりました。そこで、得られたさまざまなご意見に、1つ1つ丁寧に向き合い真剣に実現に向けて努力をはじめました。
もちろん予算も無限ではなく、限られた予算の中で、「工夫次第で可能な項目」と、どう考えても「実現不可能な項目」とに分別し、不可能なご意見をいただいた方にも誠実に回答をし、ご理解をいただいてまいりました。

立地選定や設計段階から地域のお客様のご意見を取り入れ、お店ができてからもオープンせずに、モニタリング(無料試食会)を繰り返し、その地域の相場感覚に合わせた料理やサービス内容に即時修正をしていきました。

ここで一番難しかったのは、この「相場感」でした。

デザイナーズレストランのように「一流のデザイナー」や新進気鋭の若いデザイナーにお願いすれば、斬新でモダンなレストランはできるのですが、「何か落ち着かなかったり」、「敷居が高くなったり」、「気軽に立ち寄ることができないなど」・・・。

やはり、自宅近くなので、サンダルや短パンでもフラッと寄りたい時もあるのかもしれないので・・・

それでも、あまりにもレストランで安っぽ過ぎる内装だと、富裕層が離れていってしまうし・・・

また、料理面でもサービス面でも緊張感が漂うような雰囲気だと親しみが持てないし、生活と密着している郊外では結局受け入れられない。(最高のオシャレをして銀座の★付きおフレンチでの食事とは違うので・・・)

もちろん、店名も未来のお客様になられる地域の方々のご意見から、候補の店名を挙げていただき、地域のお客様からの投票により、選挙のように公平に決めていくことにしました。(詳しくは「当店の紹介」→「こだわり」をご覧下さい。)
このように、完全に地域のお客様(ある一定の富裕層になるのですが)のご意見からレストランを立ち上げるという企画を全国でもあまり類をみないと思います。

今までになかった業態(お店)をゼロから立ち上げるのは、もの凄くやりがいはありますが、とてつもなく大変であり、やりがいに満ち溢れたスタートだと思います。

要は、物事全てにおいて、「表裏一体」、考え方一つだと思います。

事業を創めるにあたり、普通なら、「産みの苦しみで何と大変なんだ」と思うかもしれませんが、我々は、「産みの喜びに遭遇できて何と幸せなんだ」と思ってしまうので、休日なしで徹夜の日々も、毎日幸せを感じ、突っ走ることができるのです。

~そして、今となって振り返ってみれば~・・・

    ◆仲間と夢について語り明かした夜も
    ◆夜明けを見ながら配ったチラシも
    ◆連日連夜で創り続けたメニューの数々も
    ◆お客様の笑顔を浮かべながら、考えたサービスや演出も
    ◆自宅に帰れず何連泊もしたお店のソファーの堅さも、

少し懐かしく思えて来ます。

すべてはこれからはじまるこのレストランで、お客様に心地よい時間を過ごしていただくために・・・
今後もあなたのお声をどんどん聞かせて下さい。
私達と、「ご自分が過ごしやすいプライベートレストランのような最高のレストラン」を一緒に創って行くために・・・

~お店は最低・最悪の立地条件、でも・・・~

店前通行量=ほぼゼロ

視認性=ほぼゼロ

大通りからは2本も奥に入った、ただの住宅地の中の一軒家の1階を借りてのスタートでした。

もともとその物件は、大家さんの親世帯が使うために空けていたようなのですが、まだまだご両親が健在だということもあり、それなら何か有効に活用できないものかと、最初はギャラリーのようなものを考えていたようです。

そこを無理言ってその物件の1階を、テストキッチンとして料理の開発をしようということで、貸していただけるようになりました。

そこで、次々とできる料理を将来のお客様になる地域の方々に食べていただきたくて、簡単なカウンターを作り、料理を出して、感想を聞いておりました。
また、スタッフの研修をするために、テーブルを置き、イスを並べました。

机にテーブルクロスをかけると、それっぽい雰囲気になり、やっとモニタリング(アンケートを前提にした無料お食事会)ができるようになって来ました。そこで、ある一定層である地元の富裕層の方々を招いて、本格的にモニタリングを繰り返り行い。料理だけではなく、「内装」「食器」「サービス」「備品」「価格帯」「営業帯」や「企画」にまで、誠に丁寧で貴重なご意見をいただき、その内容を蓄積してまいりました。

~まだプレオープン前なのに予約が殺到、「予約が全然取れない」というクレーム~

まだまだ、「レストラン」とは、とても呼べた完成度ではないのですが、テスト的にプレオープンをしたところ、どの媒体にも一切宣伝広告を出していないのにも関わらず、お客様が店舗に集まって来て、予約殺到で電話が鳴りっぱなし・・・我々の想像以上の口コミ効果でした。

まだまだ、グランドオープンまでは程遠いい道のりかもしれませんが、今は、1日営業したら、そのご来店されたお客様からいただいたご意見を参考に、3日間休んでカイゼンをして建て直し、また1日営業をしたら、お店を休んでカイゼン行動を取る。その繰り返しの日々が続きます。毎回新しい事に気付かせていただき、直すところが多岐に渡ります。

~お客様は最高のセールスマン~

お店を開けると、どこから聞きつけたのか一度来ていただいたお客様がそのお友達を連れて来て下さり、どんどんお客様は増えて参ります。まるで、私達の代わりにお店の宣伝をしていただいているように思います。

我々より、説得力のある当店の「最高のセールスマン」なのかもしれません。

~安売りはせず、適正価格で最高のパフォーマンスを発揮するための準備期間~

飲食店をはじめるにあたり、我々は、一切割引等はせずに中身で勝負することに決めておりました。
それは、安売り合戦に巻き込まれるような業態になれば、業者様やスタッフは当然のことながら、最後の最後でお客様に迷惑をかけることになるからです。
そのために、今は「最高のコストパフォーマンスを出せるよう」カイゼンを繰り返しながら、オープンに向けて基礎を固めている最中なのです。

~お客様と一緒に作り上げる参加型レストラン~

モニタリング(無料食事会)に参加された地域住民の方が、今度は本当に自分のお金を払って来て下さる。

やはり、地域住民として、レストランができる前からお店と一体になって、ご自分の目線でご意見を言いながら参加して下さり、一緒にこのレストランを作って行ったという参画意識と多少の責任感のようなものがあるようです。

我々のアンケート用紙には、「将来をみすえて愛情ある厳しいご意見をお願いします!」と記載させていただいておりますので、ありがたい事に、ご来店される皆さま方は、遠慮なく愛情ある厳しいご意見をバンバンと言って下さる。
そしてそのご意見1つ1つに真剣に向き合い、カイゼンをして、お客様を待つ。
そのお客様がリピート(再来店)していただき、ご自分の意見が反映されていることに気付き、感動して、今度はお友達を連れて来て下さる。

まさに皆様の「プライベートレストラン」が着々と出来上がっているのです。

この繰り返しで、「地域のお客様の声から生まれたレストラン」としてこの創業店舗のフォーマット(業態)を確立し、2店舗目以降に活かして行きたいと考えております。

ただいま工事中です。